怪談累が渕(1957)

何回かリメイクされている有名な怪談。三池崇史も舞台で監督やってたような、別の「淵」だったっけ?
 >それは泉鏡花「夜叉ケ池」ぜんぜん違う。
今回は中川信夫監督版。「累が渕」は観るのは初。
面白かったのが酒場のシーン。男女二人っきりで密会のはずが三つの茶碗を出され、女中に聞いたら「白装束の女の方が...」と言われてぞっと顔を合わせる二人。その女には心当たりがあり、たった今死んだ女なのだ。
これって昔からあった恐怖演出だったんですね。
他にも「ほう」とさせられる演出がいくつかあった。
死者が土中(この映画だと水面)から手だけ出して足首を掴むとか。
殺したはずの男から不意に襲われて、今度こそとどめを刺したかと思って我に返ってよく見たら自分の妻だったとか。
別の映画「怪異宇都宮釣天井」中川信夫(1956)では悪役の侍(丹波)が拳の中で、2個のクルミを常に転がしてる描写とか。
古い怪談の映画から発見できるものがあるのだなあと。
中川信夫には怪談が多いようなので、今度怪談特集でも組んでくれたらまた通っちゃうのでよろしくおねがいします。