「怪猫トルコ風呂」/「おんな極悪帖」

シネマヴェーラに行ってきました。
渋谷のClub AsiaO-EASTやラブホ街なんかがごちゃごちゃした所にある映画館、シネマヴェーラでやってる滅多に上映される機会の無い日本映画特集に、と言ってもまだ一回だけだけど。

怪猫トルコ風呂

 怪談
 こちらはどうだろう。
 あまり頭が良くない復讐者の怪談、という意味では笑えるかも。
  っつーか笑わせる映画じゃねえってーの。
 物語はぽんこつ気味。
 でも、殺した死体の傍らでのセックスはセンス良いと思いました。音楽もかっこよかったです。
 更に冒頭の赤線最後の日のくだりなんかは勉強になっていいです。
 
 残酷シーンは、9月に石井輝男映画特集@テアトル新宿でかなり毒に冒されてるので何とも思わなかったです。
 殿山泰司のすけべっぷり。みんな若いのは当然だけど、毒の抜けた顔した室田日出男や、お調子者の山城新伍、いつもどおり何言ってるのか不明瞭だけど、やっぱり女とからんでる大泉滉など、懐かしい面々が出て来まして、ほっとする場面が設けられます。
 んで、取って付けたようなハッピーエンド的映像が流れますが、あーゆーのが見えるのは死んだ人ですから。そう考えると救われます、おれだけ。
 
 

おんな極悪帖面白かった

 サスペンス感度が非常に高く、おれみたいなバカでも楽しめる、面白かった
 忍者の出てこない甲賀忍法帖。それは違う、本妻が邪魔な妾(なんて言うんだっけ?)の成り上がりストーリー。
 邪魔な奴はみんなぶっ殺せ系の話だけど、殺されるのは味方だと思ってた奴らばっかり。女の執念を映画で語ってます。
 ラストの3転ぐらいするどんでん展開がすさまじい。
 すべてが崩壊し、脳に白みがさしてゆくようなさまを、言葉なくして演じきる主演女優の演技がおれは気に入った。
 
 紹介する順番がめちゃくちゃだけど、
 地獄絵図のオープニングタイトルの強引な引き込みが凄い。
 それ異常に凄いのは、バカ笑いしながら気まぐれに首チョンパするイカレ殿様岸田森がやばい。
 岸田森岡本喜八「近頃なぜかチャールストン」の絶叫しか知らなかったけど、あれ異常の危ない絶叫笑いで楽しそう、首チョンパする時も、セックスする時も同じ絶叫笑い、すばらしい、こんな映画が見たかった。
 はじめ気付かないけど、田村正和も出てきてます、やっぱり若いし、怪しい雰囲気を背負ってます。
 
 特に「おんな極悪帖」はお勧めなので、是非
 というか明日で最後です。
 1400円2本立てなので「トルコ風呂」もついでに。。
 何度も言うけど、「おんな極悪帖」の方が面白いので2本見たい人は「トルコ風呂」からどうぞ。
 というか明日で最後ですhttp://www.cinemavera.com/timetable.html
  
9/7(thu)
怪猫トルコ風呂(81分) 11:00 14:05 17:10 20:15
おんな極悪帖(84分) 12:30 15:35 18:40
 

関係ない

おんな極悪帖」の時、客席に快楽亭ブラック師匠らしきご老体がよたよた歩いてるのを見かける。大病を患っていたらしいけど、その痕がかなり残ってる印象でした。あんなに白髪でしたっけ?
おれの中のブラック師匠画像はこれがデフォだからなあ。